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Weezerに関するエトセトラ:Buddy Hollyを軸に

Weezerといえばやはり『Blue Album』ですよね。高校生のころにどハマりして以来,コンスタントに聴き続けているのでもはやデータが摩耗しそうです(しません)。

Weezer

Weezer

 

 

 その名盤のなかに「Buddy Holly」という名曲があります。今回は特に「Buddy Holly」に関するエトセトラを語りたいと思います。

 


Weezer - Buddy Holly

 

Buddy Hollyとは誰か

まず,タイトルとなっているBuddy Hollyですが,これは50年代にアメリカで活躍したミュージシャンの名前です。彼の外見をみると一発で分かるのですが,かなりWeezerのフロントマンであるRivers Cuomoにそっくりです。線が細くてどことなくナードな雰囲気,そしてなにより黒縁の眼鏡。明らかにCuomoは彼の影響を受けています。

 

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※ちなみにこの特徴的な黒縁眼鏡はメキシコのFAOSAというブランドのものらしいです。すこし欲しくなりますね。

 

そんなBuddy Hollyは歌詞のなかで登場します(MVでは1分をちょっと過ぎたところです)。その箇所を引用してみましょう。

 

Woo-ee-oo I look just like Buddy Holly
Oh-oh, and you're Mary Tyler Moore

 

和訳するとこんな感じでしょうか。

 

僕はBuddy Hollyにそっくり

だとすると君はMary Tyler Mooreだね

 

広く「エモ」と括られるバンドの和訳はやっぱり「俺」ではなく「僕」の方がしっくりきますね。それはさておき,ここでは「僕(おそらくCuomo)」がBuddy Hollyに例えられていることが確認できます。そしてその彼女はMary Tyler Moore。また急に固有名詞が来ましたがMary Tyler Mooreとはアメリカの俳優(女性)です。つまりこの曲では,「僕」と「君」の関係が「Buddy Holly」と「Mary Tyler Moore」に重ねられているわけですね。では,実際のBuddy HollyとMary Tyler Mooreはどのような関係だったのでしょうか。

 

Buddy HollyとMary Tyler Moore

Buddy Hollyは59年に22歳という若さで夭折しています。そしてMary Tyler Mooreの最盛期は70年代。両者に直接的な交流は(管見の限り)ありませんでした。しかし,Buddy Hollyの死後,彼の率いていたバンドであるThe CricketsがMary Tyler Moore主演の番組のテーマソングを担当したようです。ここにBuddy HollyとMary Tyler Mooreとの間に細いつながりが確認できます。加えて,Mary Tyler MooreはBuddy Hollyのファンだったようです。

 

うーん。それでもつながりとしては(歌詞で二人の名前を並列するほどには)強くないと思います。なぜCuomoがふたりの名前を歌詞に入れ込んだのかはっきりしたことは言えなさそうです。当時のインタビュー記事とかを漁ってみるべきなんでしょうか。ちなみにこのあたりの記述は以下のサイトを参考にしています。

societyofrock.com

 

MVを撮影したのは誰か

歌詞の話から逸れて,MVの話をしたいと思います。このレトロなMVを撮影したのは誰でしょうか。それはSpike Jonzeという人物です。彼はこのWeezerのMVの他にも多くの映像作品を手がけています。特に有名なのはアメリカのヒップホップユニット,The Pharcydeの「Drop」でしょうか。

 

www.youtube.com

 

しばらく観ていると気づくと思いますが,すべて逆再生というなんとも手間のかかった作品です。サムネイルの画像がグラフィティアーティストMark Gonzalesの作品ってところもセンスが良いです。

 

他にもいろいろあるのですが,例えばSonic Youthの「100%」のMVを手がけたのも彼です。

www.youtube.com

 

先のMark Gonzalesのグラフィティといい,スケーターカルチャーと相性が良いようです。

 

ちなみSpikey Johnというクリエーターもいるのですが,別人(日本人)なので混同しないように気をつけてください。「Wavyでごめんね」のMVの監督です。

Cho Wavy De Gomenne Remix feat.SALU - YouTube

 

その他エトセトラ

話は逸れますが,アイドルグループ,ゆるメルも!が『Blue Album』のジャケットのパロディをしていましたね。このアルバムも結構良いです。DOTAMAがリリックを書いた「木曜アティチュード」からシューゲイザーサウンドの「虎よ」まで幅広い音楽性で聴いてて飽きがこないです。

箱めるモ!

箱めるモ!

 

 

またさらに話は逸れますが,『Blue Album』が登場する漫画を紹介しておきます。『GO-ON!』という作品です。確か主人公がヒロインから借りた『Blue Album』がきっかけでロックに目覚めるというストーリーでした。しかし,主人公は借りたCDを割ってしまいどうするか……みたいな始まりです。打ち切りになったので,4巻で終わってしまいます。

GO?ON!(1) (ヤングサンデーコミックス)
 

 

Weezerの「Buddy Holly」を軸に,知っていることや調べたことをつらつらと書いてしまったゆえに,まとまりのない記事になってしましました。 いろいろと語りたくなってしまう程度にはWeezerへの思い入れがあるということですな。いい加減に終わります。