何かにまつわるエトセトラ

確かめにいこう

最近観た映画の話ーーイギリスの下層社会

自分の映画の趣味は圧倒的に邦画に偏っていて,洋画はほとんど見ない(タランティーノは例外)。しかし,どんな風の吹き回しか二本の洋画を立て続けに観る機会があった。 ひとつめは,絶賛公開中の『わたしは,ダニエル・ブレイク』である。舞台は現代のイギ…

カンケン、染めちゃいました

リュックの魅力に取り憑かれて早4年。きっかけは「カンケンバッグ」(以下カンケン)を使いはじめたことだった。カンケンはサイズ・デザイン・チャックの位置・値段などが絶妙に良い感じで、そんなカンケンに4年間も甘えてしまった。その結果、自分のカンケン…

マウンティング・俺らーーマウンティングから脱出することはいかにして可能か

自分は「マウンティング」に興味がある。「マウンティング」とは,おおまかに,相手よりも優位に立とうとする試みのことを指す。使い古された例で申し訳ないが,「あのバンド売れたんだ~へぇ~(自分は前から知っていたという含み)」などの発話行為がそれ…

ベジタブル・ライフを続けられない僕ら

最近、口内炎ができた。しかも2つだ。毎日、牛丼生活を送っていることによる当然の帰結だと言ってもいいだろう。さらに悪いことに、牛丼生活はその治癒を遅めている。 しかしながら野菜を(それも十分な量を!)積極的に摂取するにはコストがかかる。いつもの…

「クラスTシャツ,その後」を生きる

明け方,いつものようにダラッと過ごしていたら急にある単語が脳内をかすめていった。「クラスTシャツ」である。なぜ高校を卒業して何年も経った今,急にこの単語を思い出したのか理由は定かではないが,少なくともこの単語は一瞬で自分の感情を激しく揺さぶ…

近所の人たちのこと

近くのコンビニに行ったらサンタの帽子をかぶっている人がいた。20代くらいの男性でアイスのコーナーを物色していた。今日は12月24日。「クリスマスではしゃんでるだな」と一瞬思ったけど、よくよく見たらモスバーガーの制服を着ていた。 うちの近くには毎晩…

ツバメノートのはなし――あまりに橋本愛的な

突然の告白で申し訳ないが,自分は「ツバメノート」を愛用している。「ツバメノート」と聞いてすぐにピンときた人は多少なりとも文具にこだわりがある人である,ということが予想される。そもそも文具にまったくの興味がない人は,文具の製品名をわざわざ覚…

「学校の内側」からの抵抗――思い出の解釈

ブログを初めてから数か月が経つ。更新はしばらく止まったままだった。その理由は至ってシンプルで「面倒だった」から。あ,あのテーマについて記事を書こう,と思っても毎回資料を集める段階で匙を投げてしまう。しかしながら,アクセス解析を覗いてみると…

リアル3区とPOLTAのインストアライブに行ってきた

このブログは日々の出来事を綴る日記というよりも,例えば格差社会とローレンツ曲線だとかヒップホップのサンプリングがあの曲だとかどちらかといえば知識の貯蔵庫といった方向性を目指していたのだけど,たまには日記っぽいことも書いておこうと思う。 今日…

格差社会について――ローレンツ曲線とジニ係数を読み解く

2006年の流行語大賞(※)にもノミネートされた「格差社会」。この言葉が登場してから10年近く経った今でも頻繁に用いられているのは,現状を指し示す言葉としてのリアリティを持ち合わせているからだろう。 ※ちなみにこの年の大賞は「イナバウアー」。感慨深…

学習指導要領の改訂について――年表から読み解く

学校の先生(=教員)になるためには「教員採用試験」を代表とする,各種様々な試験を受けなければならない。そうした試験の科目には「専門教科」(例えば「公民」「数学」「英語」などなど)の他にも「教職教養」というものが設けられている場合が多い。そ…

帰省中の悲劇について

実は今,地元に帰省している。自分の地元は超車社会。車が無くてはどこにも行けない。今日はそんな地元の某ショッピングモールに行ってきた,もちろん車で。 いつものように車を駐車場に停め,店内をうろつくこと約2時間。そろそろ帰ろうかなと思い,駐車場…

カテゴリー運用のジレンマーー「性同一性障害」と「トランスジェンダー」の間から

「LGBT」というのは,レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダーの略ですよ,というのは今や周知のことになった。しかし,もともとよく知られていたLGB(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル)と比べ,T(トランスジェンダー)の認知度?は少し低いよ…

「リア充」の存在について

最近,ちょっとした話題となったこのCM。 www.youtube.com 「MCニガリ率いる非リア」 v.s. 「教室で騒ぐリア充」という構成なのだが,これを観て「非リアがんばれ!」という気持ちを抱いた人も少なくないだろう(社会学者の本田由紀さんも「非リアかっけー!…

テラフォーマーとの闘いについて

ちょうど一人暮らしを始めたばかりのころ、友人からあるものをもらった。曰く、日々の暮らしに必須のアイテムらしい。 そのアイテムとは「ゴキブリホイホイ」である。 あれから約1年、我が家で使う機会は一切なく実際にゴキブリも出現しなかったので押入れの…

元ネタを探るということ――MCバトルのビートを素材に

グラフィティ ブレイクダンス ラップ ヒップホップの三要素と言われているやつだ。最後の「ラップ」にもいろいろあって,真っ先に思いつくような音源のやつもあれば,その場で即興でラップするフリースタイルというやつもある。 そしてフリースタイルで相手…

元ネタを探るということ――日本語ラップ編

「元ネタを探る」ということに関してとても魅力的な素材を提供してくれるのは やっぱり「日本語ラップ」かな,と思う。 ヒップホップの人が「破壊と再生」というフレーズをよく使うのだが, これはサンプリング文化,つまり一度元ネタとなる曲をバラして(=…

元ネタを探るということ

「自分の発する言葉には何かしらの元ネタがあるよ」 これは自分が高校生から大学生にかけてよく言っていた(気がする)フレーズだ。 今はもう言わない。ちょっと恥ずかしいから。 元ネタやパロディ,あるいはオマージュという概念にはずっと心惹かれていた。…

ブログを始めるということ

いつぶりだろう。 確か初めてブログ的なものを書いたのは中学生の頃だったはず。 あれからはや10年 時々思い出すことはあった。 自分のあの時の投稿は痛々しかったなぁ~ とか 絞り出した話題がつまらなかったなぁ~ とか 今ならもっと「語れる」のになぁ…